前回、石言葉と一緒に緑色の宝石を七つご紹介いたしました。
同じ石、同じグリーンでも一つとして同じ色はないのが宝石の魅力のひとつですが、そもそもなぜ緑色になるでしょうか?
宝石の色の多くは、鉱物に含まれる不純物で決まります。
一番わかりやすい例でいうと、コランダムでしょうか。
過去のブログでもご紹介した通り、サファイヤとルビーは同じコランダムという石。
コランダムは、もともと無色の鉱物で、鉄とチタンが含まれるとブルーサファイヤ、クロムが含まれると赤いルビーになります。
サファイヤにカラーバリエーションが豊富なのも、そもそもコランダムが透明色だからなのですね。
さて、ルビーを赤くしている、クロム。
緑柱石(ベリル)に含まれると、緑色の発色全素になります!
そうです!みんな大好きエメラルド♡
つまり、同じ元素でも鉱物によって、違う色になるわけですね。
ちなみに、ガーネットやトルマリンは総称で、鉱物名は色や含まれる元素で変わってきます。
コランダムとは逆パターンで、宝石としては同じグループにされていますが、鉱物としては別の物とされています。
トルマリンはその代表格で5分類13種類の鉱物に分けられます。
グリーンガーネットの場合、クロムが含まれると灰礬柘榴石(かいばんざくろいし)=グロッシュラーライト、ツァボライト
鉄が多いものは灰鉄柘榴石(かいてつざくろいし)=デマントイトガーネット
どちらも希少性が高く人気の宝石ですが、知らないとなかなか違いは分かりませんよね💦
鉱物もともとの色は自色、不純物や欠陥によって発生する色は多色といい、宝石のほとんどが多色なんだそうです。
前回ご紹介した緑色の宝石では自色の石が多くて、ヒスイ、ペリドット、クリソベリルキャッツアイ、スフェーンは自色でした。
オパールの様なグリーンは、簡単にいうと結晶構造によって光が分光された乱反射によるもので、遊色効果といいます。
このグリーンも深みがあって素敵ですよね。
奥が深い宝石の世界。
前回は単に緑色の宝石としてご紹介しましたが、鉱物と色に焦点を当ててみると、また違った楽しみ方ができます。
人工処理されて当たり前の宝石もありますが、やはり鉱物特有の自然が作り出した色はそれぞれの持ち味だと思います。
希少な石や高価で取引されている様な色はもちろん、気に入った色に出会えたらそれは奇跡!(輝石だけに……)
たくさん色石ご用意してお待ちしております♪
*kayamori*